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 よみタイムについて
   
よみタイムVol.71 2007年8月17日号掲載

 数検USA 社長 高田 忍

アメリカ人にも数学学ぶ喜び知って欲しい
数学に興味持つよう研究を

 「数」は世界共通のナンバー。「数学」はどこの国でも学ぶし、年齢などで学力が簡単に分る。「数検」(日本数学検定協会)は、数学の実用的な技能を測る検定だ。俗に3大検定といわれる「英検」「漢検」「数検」は全国レベルの絶対評価システムになっている。
 受検者は92年に5500人だったが、昨年は32万人を超え、「数検」を実施している学校や教育機関は1万2000団体にも上っている。最近は韓国、フィリピン、インドネシアに進出。今年4月からアメリカ大陸に拠点を構えた。
 「アメリカだけでなく、この場所からブラジル、メキシコなど中南米、ヨーロッパなどにも情報発信していきたいんです」という。
 「数検」の階級は8級(小学校4年生程度)から1級(大学卒業程度)までありそれぞれのレベルに合わせて勉強できる仕組みになっている。
 「海外に住んでいても、自分で学習し、自分で評価できますから、自分が全国レベルでどの位置なのか一目瞭然なんです」。
 ニューヨーク郊外のライ市に事務所を構えている。近くのポートチェスターにある学校の学校長などと話をしながら「数検」がアメリカの教育者に求められていると感じたという。教育関係者からは「自分に合った階級でアジャストメントできる」「合格することによって自分のモチベーションが上げられる」となかなか好評のようだ。
 「多くのアメリカ人に利用してもらいたい。今、日本では約30万人が利用していますが、将来は世界で1000万人を目指しています」と大きく胸を張る。
    ◇
 「数検」を創設したのは父親の高田大進吉(たかだ・たしよし)氏。現在は理事長として君臨している。忍さんは東京電機大学付属高校から同大学を卒業後、コンサルタント会社に就職。都市計画、設計などを手がけ「建築家の道」を歩む予定だった。「仕事も順調で本当に楽しかった」。
 しかし、入社して2年後の97年、父親から「手伝って欲しい」と懇願された。「私はひとりっ子ですからね。いずれは跡継ぎしなければならないと思ってましたから」とすんなり教育の世界に入った。
 「数学離れは国際的なものなんです。もっと子どもたちが数学に興味を持ってくれるよう考えています」という。例えば「丸を描くことで数学が好きになる」と「円描き大会」を開催したり、子どもに話しかける時も「どっちが大きい?」ではなく「どっちがどのくらい大きい?」と付け加えるだけで数学を考える機会が得られるそうだ。
 ニューヨークに赴任した大きなミッションは、「数学の国際表彰組織づくり」だ。「数検」を国際的なものにして近い将来、各国から代表を選び、ニューヨークで「数検」を利用してめざましい進歩を見せた個人、団体を表彰していきたいという。「4年から5年かかると思いますが、これをやり遂げないと日本には帰れないかも」とニガ笑いする。
 美樹夫人と小学校1年の男の子、3歳の女の子、6月3日に生まれたばかりの「ニューヨーク生まれ」の男の子がいる。
 11月4日にはニューヨークのウエストチェスターやニュージャージーで「数検」の個人検定試験を大々的に行う予定だ。
(吉澤信政記者)