2020年4月3日号 Vol.371

免疫アップのビタミン考
～自宅退避中に生活習慣を改善しましょう～

今年2月のこのコラムで、新型コロナウィルス対策としてビタミンCパワーのお話をしましたね。皆さん沢山摂取していますか? 最近は新型コロナウイルスに関するマスコミの報道が刻一刻と更新され、感染者数、死亡数など暗いニュースばかりで、多くの人たちが不安を感じているのではないでしょうか?州政府からの自宅退避令で、家にこもるしかない状態になり、気が滅入っている人も少なくないと思います。
ですが、この状況をチャンスと見て、長い間実行できずにいた部屋の片づけ、食生活・生活習慣の改善に取り組んではどうでしょう? この自宅退避中に健康的な「生活習慣」を身につけることで、自然免疫(先天免疫)を強化し、未知のウィルスや外敵にも対応できるような体づくりができると思います。

食生活・生活習慣の基本改善のおさらい

①野菜と果物をメインに摂取する。
②乳製品、グルテン、コーンを避ける、または極力控える。これらは、コロナウィルスに限らず全てのウィルスの栄養になってしまう食材です。
③精製された砂糖や人工甘味料を使わない、また、それらの入った食品を避ける。
④薬・掃除用品・化粧品・パーソナルケア商品を、毒性の少ない自然派系に替える。
⑤睡眠は、少なくとも6時間とる。この時期に夜更かしはせず、早寝(10時には就寝)早起きに切り変える。
⑥体を動かす。家でもできるエクササイズは、Youtube等でたくさん配信されています。座っている時間が長くならないよう、こまめに動きましょう。

免疫アップのサプリメント

基本として必要なのは、2月にお話ししたビタミンC、亜鉛、ビタミンDです。「ビタミンCカクテル(コップ一杯の水に、レモン1個分の絞り汁と、ビタミンCカプセルの粉1000mgを入れて作ります)」は、一日何回かに分けて飲むのがよいでしょう。
さらに、免疫アップの注目株で、サプリメントとしても市販されているものに、キャッツクロー(cat's claw=中南米、特にアマゾン熱帯雨林に生息する植物)という、太古からの南米の漢方薬もあります。
それから、これは血液検査が必要ですが、ビタミンDの血中数値は50ng/mL以上が目標です。それを達成するのに、以下の漢方やサプリメント化合物も注目され、いずれも免疫アップの大御所として知られます。
・中国産漢方のレイシ(Litchi chinensis=果実はライチ)や冬虫夏草
・サプリメント化合物のケルセチン(quercetin=フラボノイドの一種、柑橘類やタマネギ、ソバなど多くの植物に含まれます)、レスベラトロール(resveratrol=ポリフェノール化合物、抗酸化物質として知られます)
しかし、これらは品質や摂取量が製品によっても、摂取する個人によっても異なるので、自分で勝手に摂取せず、専門家に相談する必要があります。

基本は食事から摂取すること

サプリメントや漢方で補うことは大事ですが、食事から摂取できるものはせっせと取ることが原則です。抗ウィルスの大御所は、ニンニク、ショウガ、ターメリック、タイムなどがあります。生のニンニクをおろしてドレッシングに使ったり、大根おろしと一緒に肉や魚料理に付けたりしてもいいでしょう。搾りたてのオレンジジュースとレモンジュースに、ショウガの搾り汁を入れたり、フレッシュタイムティーを作って水代わりに飲んだりと、これらの食材を沢山とる方法は色々あります。
今回のレシピも、ニンニク、ショウガ、ターメリックを使った、スパイシーなレンズ豆料理をご紹介します。

新年のレシピ：「抗ウイルスのスパイシーなレンズ豆料理」

■材料（4人分）
●ブラックレンズ豆　1カップ
●トマト　小さく切ったもの２カップ
●玉ネギ　みじん切り大２つ分
●アボカドオイル　大さじ２
●クミンパウダー　小さじ半
●ショウガ　おろしたもの大さじ３
●ニンニク　みじん切り大４個
●コリアンダー（パウダー）　小さじ１
●ターメリック　小さじ１
●ガラムマサラ　小さじ１
●チリパウダー　小さじ半
●海塩　小さじ２
●水　4.5カップ
●紫玉ネギ　みじん切り４分の１カップ
●シラントロ（生葉）好みで

■作り方
①中火に熱した鍋にオイルを入れ、玉ネギを炒める。
②玉ネギがきつね色になったところで、ショウガとニンニクを加えて更に炒め、すべてのスパイスとトマトを加えて３、４分炒める。
③②に水、塩、レンズ豆を入れて煮る。グツグツしてきたら弱火にし、蓋をして40～50分、レンズ豆が柔らかくなるまで煮込む。途中でかき回し、水加減や味を調整する。
④出来上がったら紫玉ネギ、シラントロをのせてお召し上がりください。

鹿島 香（かしま・かおる）
米国代替医療協会認定ホリスティック・ヘルス・カウンセラー。
遺伝子組み換え食品に反対する非営利団体主宰。
TEL: 917-478-2192　kaoru@krlllc.com
www.kaorukashima.com
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