2021年3月26日号 Vol.394

塩酸を増やして胃腸を元気に

栄養のある野菜や果物を食べ、サプリメントを摂取して、病気にならない体づくりに励んでも、もしかしたらあなたの消化器系は栄養を正しく吸収できていないかもしれません。その大きな原因は、胃酸不足からきていると言われています。

胃酸は胃液の主成分の一つです。その強酸性 (pH 1~2) で、食物と一緒に胃に入ってきた細菌を殺します。また、タンパク質を消化する時に働く酵素ペプシンは、胃酸によって活性化されます。つまり、胃酸がないとせっかく食べたタンパク質が消化吸収できないのです。

この胃酸の正体は塩酸 (HCl) 。塩酸が少ないと、未消化のタンパク質が小腸に運ばれて腸内の腐敗発酵が起き、アンモニアガスが発生すると言われています。それが胸やけの原因になり、多くの疾患に繋がると言われる「リーキーガット症候群」の原因でもあるのです。

塩酸減少の大きな要因は、不安、怒り、憎しみ、罪悪感、恥、うつなどの負の感情。その他、薬も塩酸減少の要因と言われています。抗生物質、免疫抑制剤、抗真菌剤、アンフェタミンほか種々の薬は、胃のケミカルバランスを乱す可能性があるのです。家庭の常備薬アスピリンや、イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)が、胃に負担をかけることはよく知られています。



ではどうやったら塩酸を増やせるのでしょうか。答えは、今大流行のセロリジュースです。セロリジュースは、ベストセラー本「Medical Medium」(アンソニー・ウイリアム著)でその効能が解説され、世界中の人が実行し、効果を上げています。それによると、朝一番にセロリの茎と葉の部分全部をジューサーにかけ(ブレンダーを使う場合はチーズクロスで濾す)、16オンスを一気に飲みます。朝食は、セロリジュースを飲んだ後、最低1時間は空けて食べてください。毎朝継続して飲むことが勧められますが、とりあえず1週間、毎日試してしてみましょう。それを1ヵ月に1回やるとか、定期的に生活に組み込むといいと思います。

セロリジュースのレシピは以上の通りシンプルです。なので、今回レシピとして紹介するのは、結腸からの細菌や真菌などの病原体で作られた粘液を排除する果物・デーツ(dates)を使ったデザートです。デーツはナツメヤシの実のことで、スーパーなどでドライフルーツとして売られています。

今週のレシピ「冷凍果物を使った簡単ソフトクリーム」

■材料(1〜2人分)
●リンゴ 1個
●バナナ 1本
●デーツ 2、3個
●バニラエッセンス 小さじ1
●水 大さじ1〜2

■作り方
@リンゴ、バナナは小さめに切って冷凍しておく
A高速ブレンダーに、@と種を取ったデーツ、バニラエッセンスを入れ、ブレンダーにかける。必要に応じて水を加え、クリーム状になるまでブレンドして出来上がり。
※果物を冷凍しておけばいつでも簡単に作れます。


鹿島 香(かしま・かおる)
米国代替医療協会認定ホリスティック・ヘルス・カウンセラー。
遺伝子組み換え食品に反対する非営利団体主宰。
TEL: 917-478-2192 kaoru@krlllc.com
www.kaorukashima.com

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