2021年11月26日号 Vol.411

怖〜いプラスチック

「やっぱり〜」と、納得してしまう調査結果が今年10月末に発表されました(ネイチャー誌で発表されたジョージ・ワシントン大学の研究)。外食、特にパッケージ食材使用のファストフードレストランの食品には、フタル酸エステルを含む、潜在的に有害な11の化学物質のうち10が検出されたというものです。フタル酸エステルは、フタル酸とアルコールがエステル結合した化合物で、プラスチックを柔らかくするために使われる可塑剤です。フタル酸エステルや、その代替可塑剤は、プラスチック容器から食品に移行し、体内に摂取される可能性があるのです。

フタル酸エステルの危険性として、人間の生殖能力や生殖障害との関連が指摘されています。つまり、不妊症の原因の一つとも言える、ということですね。小児期のADHD (注意欠如・多動症)、ADD(注意欠陥障害)、LD (学習障害)につながる可能性もあると言われています。



プラスチックに含まれる化学物質はこれ以外に、PFC(perfluorocarbon=パーフルオロカーボン)、BPA(ビスフェノールA)など、人体に様々な害を及ぼすものばかり。すでに欧米と日本では、赤ちゃんや子どもが使うプラスチック製品(おしゃぶり、哺乳瓶、おもちゃなど)には、フタル酸エステルの使用が禁止されています。でも化粧品にはフタル酸の表示義務がありません。ただ、人工香料には必ず入っているので、「香料」の表示があればフタル酸エステル入りです。

レストランのデリバリー容器、日系スーパーの弁当容器やプラスチック加工された白紙に包まれたサンドイッチ、サラダバーのプラスチック容器等々、プラスチックなしの生活なんて不可能だと思えるほど、私たちの生活の中にはプラスチックが溢れています。今後は個々が意識し、プラスチック材を生活から減らしていかないと、もっと深刻な健康弊害がでてくるかもしれませんね。今回は、陶器の容器を使ったオーブン料理をご紹介します。

今週のレシピ:「豆腐とジャガイモのオーブン焼」

材料(3、4人分)
●ジャガイモ 中1個半 小さく薄切り
●玉ネギ 1個みじん切り
●ほうれん草 4カップ 細かく切っておく
●マッシュルーム 2カップ 細かく切っておく
●豆腐 1丁
●ニンニク 3片 みじん切り
●海塩 小さじ1
●胡椒 小さじ半
●醤油 大さじ1.5
●オニオンパウダー 大さじ1.5
●ニュートリショナルイースト(チーズのような風味と、ナッツのような香ばしさがある乳製品の代用品)大さじ4
●生のディル 細かく切ったもの カップ3分の1

■作り方
@オーブンを華氏400度に温めておく
A薄くスライスしたジャガイモを水にさらしておく
B大きなボウルに玉ネギ、ほうれん草、マッシュルーム、ニンニク、海塩、胡椒、を入れ、よく手でもみながら混ぜ合わせる。
C豆腐を手で崩しながらBに入れ、醤油、オニオンパウダー、ニュートリショナルイースト、ディルを加えて、さらに手で混ぜる。
DAのジャガイモの水をきる
Eキャセロール鍋にDのジャガイモとCの具を混ぜ合わせるように入れていき、最後にCの具が上段になるようにする。
FEに漂白処理されていないパーチメントペーパーをかぶせ、その上からアルミホイルを巻いて、オーブンに入れて1時間焼いて出来上がり。


鹿島 香(かしま・かおる)
米国代替医療協会認定ホリスティック・ヘルス・カウンセラー。
遺伝子組み換え食品に反対する非営利団体主宰。
TEL: 917-478-2192 kaoru@krlllc.com
www.kaorukashima.com

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