2017年5月26日号 Vol.302

ジャガイモの代わりにキャッサバ(Cassava)

 以前、ジャガイモには毒性のグリコアルカロイドと呼ばれるサポニンが含まれるということについてお話ししました。グリコアルカロイドは、小腸の粘膜細胞を過度の透過状態にします。言い換えれば、腸管壁に大きな穴が開いて、バクテリアや毒素、食物が漏れ出す症状=腸管壁浸漏症候群(Leaky Gut Syndrome=LGS)につながるということです。そうすると免疫系が、有害であるかどうかにかかわらず、血流に逃れる粒子や健康な細胞を不注意に攻撃し、体全体に炎症を引き起こします。ひいては、アトピーなどの様々な自己免疫疾患につながると言われています。
 そこで今回は、ジャガイモの代わりに使えるイモとして、炎症を抑える効能を持つキャッサバを紹介します。キャッサバは、タピオカの原料です。南米で親しまれているこのイモは、GI値(※参照)が低めで、難消化性デンプンとして、私たちの体内で食物繊維として働きます。また、難消化性デンプンはビフィズス菌を増やす働きに優れています。南米の人が多く住むニューヨークでは、手軽に購入できます。調理で注意する点は、必ず皮をむき、煮ることです。
※GI値=グリセミック・インデックス=Glycemic Index=の略で、その食品が体内で糖に変わり、血糖値が上昇するスピードを表す数値です。

今週のレシピ「キャッサバ・ガーリック」

■材料(4人分)
●キャッサバ 2ポンド
●ニンニク 中3片
●海塩 小さじ3分の1
●クミンパウダー 小さじ3分の1
●絞りたてオレンジ果汁 大さじ2
●絞りたてライム果汁  大さじ2
●オリーブオイル 大さじ2
●パセリ 好みで
●オレガノ 好みで

■作り方
@キャッサバは皮を向いて縦に半分に切り、さらに3〜4センチ角に切る。この時、真ん中に芯があるようであれば、芯を切り取る。
A大き目の鍋に@を入れ、キャッサバをたっぷりと浸る量の水を加え、50〜60分、柔らかくなるまで茹でる。
B茹でる間、大き目のボウルにガーリックプレスで絞ったニンニクを入れ、パセリとオレガノ以外の材料をすべて入れてよく混ぜる。ガーリックプレスがない場合は、すり鉢でするか、おろし金でおろしてください。おろし金の場合はニンニクの量は少し控えめに。
CAのキャッサバが茹ったらザルに揚げ、水気をとり、熱いうちにBのボウルに入れて混ぜ合わせる。
D盛り付けた後、好みでパセリやオレガノをまぶしてお召し上がりください。


鹿島 香(かしま・かおる)
米国代替医療協会認定ホリスティック・ヘルス・カウンセラー。
遺伝子組み換え食品に反対する非営利団体主宰。
TEL: 917-478-2192 kaoru@krlllc.com
www.kaorukashima.com

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