2019年4月12日号 Vol.347

JCATNY

ドイツのフライブルクは世界が認める「エコタウン」

ART
中央に見えるのは「フライブルク大聖堂」


皆さん、いかがお過ごしでしょうか。私は現在、新たなアートプロジェクトの立ち上げのためにドイツのフライブルクに来ています。ドイツの南西部に位置し、「黒い森」と呼ばれるシュヴァルツヴァルト地方の端に位置する街で、ドイツでもっとも古い大学「フライブルク大学」(1457年)があります。山や川に囲まれた大自然の中では、自分自身が真っ白なキャンバスになったような気分で、ニューヨークのエネルギーとはまた違った感覚を楽しんでいます。

エネルギーといえば、ここフライブルクは世界で認められるほどの「エコタウン」。ドイツ内でも「環境先進都市」として知られる町です。1986年4月にチェルノブイリの事故が発生すると、同市議会は翌5月に化石燃料や原子力に依存しないことを市議会で決議。1996年には、太陽光・太陽熱利用を促進する「ソーラーシティ・コンセプト」を打ち立て、市内の電力消費量の10%を再生可能エネルギーとすることを決定しました。フライブルクの子どもたちは、池や土の中に棲む生き物を観察し、そこに多くの多様な生物がいることを知り、有機菜園で果物や野菜だけでなくハーブについても学びます。街の「エコステーション」というコミュニティーでは、子どもたちの学びの場だけでなく、環境に関心のある人たちの交流の場ともなっているのです。

フライブルクのアートギャラリーには、自然に密着したアートが多く展示され、ニューヨークで求められるアートとは全く違ったものでした。環境が変わるということは、求められるアートも変わってくる。それにはまず、その場所に行ってみないととわからないものなのだな、といつもつくづく感じます。


いたみありさ(JCATファウンダー/キューレーター)

JCAT は総勢160 名以上の日本人現代アーティストチームです。詳細はウェブサイトをご覧ください。
www.jcatny.com



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