2018年5月11日号 Vol.325

テレビ界に革命の波
大スターの時代終焉?

メギン・ケリーといえば、2016年FOXの大統領選挙討論会で司会を務め、トランプに女性問題をズケズケと質問した美人キャスター。あの時は、怒りまくったトランプが「こいつを司会から下ろせ」と主張した上、ケリーに女性蔑視発言を浴びせるなど、大統領討論会にあるまじき、異例の場外乱闘を繰り広げた。おかげでFOXは大いに視聴率を稼いだものだ。
そのケリー、20 17年NBCが引き抜いた。契約金は3年間で6900万ドル。朝9時の「トゥデー」や、日曜夜のニュースマガジン「サンデーナイト・ウィズ・メギン・ケリー」で司会をするなどフル稼働中だ。ところが、肝心の視聴率が低い!
実際、いろいろ「やらかして」はいる。昨年秋、映画の宣伝のために「トゥデー」にゲスト出演したジェーン・フォンダに、何を思ったか整形手術についてしつこく質問し、あちこちでヒンシュクを買ったのは記憶に新しい。
ウォール・ストリートジャーナル紙が4月末、このケリー起用の失敗をツマミに、「一握りの大スターが視聴率を上げる時代は終わった」と書いている。
インターネットテレビの台頭で、従来の地上波・ケーブルテレビは今、大きな曲がり角に立っている。挙句に芋づる式セクハラスキャンダルで、NBCはマット・ラウアーを、CBSはチャーリー・ローズを失い、番組に大穴を空けた。一人の大物キャスターに大金を投じるリスクが露わになったわけだ。
2014年、ABCのダイアン・ソイヤーが引退したときも、CBSのケイティー・コーリックが降板したときも、この2大アンカーの後を引き継いだのは、給料も桁違いに安い無名キャスターだった。皮肉なことに、それで視聴率はアップしている。WSJが指摘するように、スターキャスターと大手局の黄金時代は終わったということなのだろう。

ロボコール詐欺の
撃退方法あれこれ

携帯に知らない番号から電話が入る。はてなと思いながら出ると、機械的な声で「You will be taken under custody by the local cops.」などの脅しのメッセージ。最後には金払えとなる電話詐欺だ。
詐欺師は海外で操作しているが、番号が米国内の番号になるよう細工するというこざかしさ。そういえば、筆者のスマホのコーラーIDにも、オハイオだのオクラホマだの、縁もゆかりもない土地の番号が表示されることがある。こういう電話は「却下」して、「ブロック」するに限る。
USAトゥデー紙が、あらゆる詐欺電話撃退アプリや、電話会社の詐欺警告サービスを実際に試している。結果は次の通り。

■電話会社が提供する無料アプリ=AT&Tの「Call Protect」、ベライゾンの「Caller Name ID」、Tモービルの「Scam Block」。スプリントは月$2.99で、詐欺電話撃退プログラムを提供。
■無料アプリ=Nomorobo、Truecaller、 Hiya、RoboKiller、YouMailなどが効果的。
■「National Do Not Call Registry」(www.donotcall.gov)に登録することも奨励されている。

素っ裸で美術鑑賞
なぜ靴を脱がない?

パリの美術館「パレ・ド・トーキョー/現代創造サイト」が、全裸主義の「ナチュラリスト」グループに特別入館時間枠を設け館内を開放、誰に遠慮することなく美術鑑賞できるよう配慮し始めた。パリらしい心配りだ。
それはいいのだが、西洋諸国のヌーディストというのは、なぜ服は脱ぐのに靴を脱がないのか? NYポスト紙に、パレ・ド・トーキョーで絵画鑑賞をする男性ナチュラリストの後ろ姿が載っている。確かにスッポンポンだ。でもソックスにスニーカーだけはしっかり履いている。以前、全裸でニューヨークの地下鉄に乗っている男の写真を見たが、そいつも靴だけは履いていた。
西洋諸国のナチュラリストのこの独特な心理、なぜか筆者の思考のツボを突く。



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