2018年7月13日号 Vol.329

W杯日本代表チームと
米メディアの掃除報道

W杯決勝トーナメント初戦で、ベルギーに惜敗した日本代表チーム。その善戦ぶりは大いに賞賛に値すると思うのだが、それより米メディアが注目したのはまたも「日本人の掃除癖!?」の方だった。
予選リーグ中、日本人応援団の観戦後の掃除が注目されたのはご存じの通り。ところが、決勝トーナメントで日本チームが負けた翌日の報道はもっぱら、「日本人選手がロッカールームをチリひとつない状態に掃除し、サンキューノートを置いていった!」というもの。
CNNがその記事をフェースブックに投稿したのだが、英語圏からのコメントが実にいろいろだった。
ほとんどは、この日本人のスーパーマナーを讃える親日家らのコメントだったが、たまたま筆者がチェックした時の最初のコメントは、いきなり強烈な日本バッシング。
「日本人を聖人みたいに書くな。あいつらが世界中でどんだけクジラを殺してると思ってるんだ。あんな野蛮人種を褒めるな!」と。動物愛護の過激派だろう。オンラインでぶちまけて日頃の鬱憤を晴らすタイプ。
こういう人には、八木景子監督のドキュメンタリー映画「ビハインド・ザ・コーブ」と、佐々木芽生監督の「おクジラさま〜ふたつの正義の物語」を見てもらいたいもの。という筆者もまだこの2つのクジラ映画、見ていないのだが。
他に、「この記事は日本をばかにしている」というものもあった。CNNが、「日本チームはトーナメントから『蹴り出された』」と書いていた部分に過剰反応した人のコメントだった。「日本チームは大健闘した。誇るべき試合内容だった」と。
あと、「中国人はもっと奇麗。彼らの後には椅子もテーブルも残っていない」って。それって掃除じゃなくて泥棒だろ!

ミレニアルズの脳構造
落ち込みやすい世代?

何かと注目されるミレニアル世代(今の20〜34歳)。いろんな分野で、年代別の研究が行われている。Dailymail.comがいくつか研究結果を掲載しており、これが結構面白い。
▽CBSとニールセン・カタリナ・ソリューションによる調査結果で、ミレニアル世代は30歳になるまで自分を「成人」と自覚しないという結果が出た。就職しても実家に住む若者が多いのは、気のせいではないようだ。
▽ジョージア工科大学も、極めて側面的だが面白い調査結果を発表している。「物事への脳反応」を調べた結果、「ミレニアル世代は不幸感に陥りやすい」のだという。サンプルがわずかに22人なので、信ぴょう性に欠けるが、シニア世代に比べると、ミレニアル世代は「脅威・不安に対して、脳が過剰に反応する」ということらしい。逆に、シニア世代は「脅威・不安を脳がブロック(阻害)する、忘れる」という。

自転車とボート通勤
ハドソン川を渡る男

メトロポリタン交通局(MTA)やらアムトラックやら、ニュージャージートランジットやら、近年の鉄道インフラは地に堕ちた感がある。それならと、自分で川を渡る物好きが出没している。ちなみに、こういうことをするのもミレニアル世代だ。
7月8日号のニューヨークポストで、自前の折りたたみボートでハドソン川を渡って通勤するグーグル勤務のトミー・ラッツさん(34歳)が紹介されていた。レオニアから、ボートを繋いだ折りたたみ自転車でまずは川岸まで行き、ジョージワシントン橋の下あたりから、今度はボートを開き、自転車をたたんで入れ、水流に乗ってマンハッタンの79丁目あたりまで行く。ボートは一切漕がず、流れに任せる。ボート上ではコーヒーを飲んでくつろぐのだとか。45分から1時間半で「漂着」するので、そこからまた自転車でチェルシーのオフィスまで行くと。帰宅方法は、ボートを繋げた自転車での陸上移動のみ。所要時間は1時間半ほど。いい運動だ。
ミレニアル世代らしい不安定な通勤方法だといえなくもないが…。



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