2019年6月14日号 Vol.351

地下鉄アート

駅 34th St–Hudson Yards (Manhattan)

ゼノビア・ベイリー「機能的な振動」
XENOBIA BAILEY: Funktional Vibrations, 2015


All photos by YOMITIME


1955年、シアトルで生まれたアフリカ系アメリカ人のゼノビア・ベイリーは、ファイン・アーティストでデザイナー、自然主義でもある。ベイリーは、アフリカとネイティブアメリカンのパターンを想起させるカラフルでファンキーなかぎ針編みの帽子やタペストリーなどで知られる。そのテキスタイルデザインは、「他アーティストとは一線を画す」と評価が高い。

ハドソン・ヤード駅に設置された3つのガラス・モザイクは、ベイリー初となるパブリックアート。コバルトブルーの背景に、曼荼羅のような円、太陽、色の光線、散らばった光玉、星などが、ガラスモザイクで描かれている。創造と宇宙のエネルギー、黒人の伝統芸術、彼女が育った1960年代の音楽やリズムなどからインスパイアを受けたという。頭上に大きく広がった図柄はまるで宇宙空間のようでもあり、未知なる存在を感じさせる。


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