2019年11月1日号 Vol.361

地下鉄アート

駅 28St (Manhattan)

マーク・ハジパテラス「都市の住人」
MARK HADJIPATERAS : City Dwellers (for Costas and Maro), 2002


All photos by YOMITIME



1953年ロンドン(イギリス)生まれ、ギリシャ系アメリカ人アーティストのマーク・ハジパテラス。多くの著名デザイナーを輩出しているロンドンの芸術大学「セントラル・セント・マーチンズ」と、リバプールの「ジョンムーア・スクール・オブ・アート」で学ぶ。現在はギリシャ在住だが、1982年から2002年までニューヨークを拠点に活動していた。「ニューヨークでの生活は、私をアーティストとして成熟させ、視覚的な言語を開発させた」と述べている。

「都市の住人」と題された34点のモザイク画は、同駅近隣のフラットアイアンビルやトイセンター、花屋や服飾品の卸問屋からヒントを得たという。ロボットのようなクリーチャーたちは、植物、花、国旗、ギリシャの民族衣装、イエローキャブなどがモチーフ。謎めいたオブジェクトやシンボルを組み合わせたシンプルでミニマルなデザインは、ハジパテラス作品の特徴だ。ハジパテラスの想像力に富んだ風変わりでユニークな「住人」たちが駅構内に生息、行き交う人々を楽しませている。


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