2019年6月14日号 Vol.351

アメリカ人の「国民食」
奇抜なアイデアと冒険心!
「ザ・ドーナツ・プロジェクト」


奇抜なアイデアから誕生したドーナツたち (All Photos by Kanako Miyamoto / CUE)


表面にビーツが塗られたドーナツは、甘さ控えめでサラダ感覚?!


健康志向が高まる中で、「カロリーや糖質が高い」と、最近では何かと悪者にされがちなドーナツ。とは言うものの、アメリカ人にとっては「国民食」のひとつとして愛され続けている。
 第一次世界大戦中、フランスへ渡った「救世軍(The Salvation Army)」のボランティアが、最前線でアメリカ兵士たちにドーナツを提供。暖かい食料品を届けることが困難だった戦地で、手軽に食べられるドーナツは多くの兵士たちを喜ばせた。その出来事を記念し、救世軍は1938年、シカゴで「ナショナル・ドーナツ・デー(National Doughnut Day)」と銘打った募金活動を開始。第二次世界大戦では、赤十字もドーナツを配給したという。
 現在、毎年6月の第一金曜日は「ナショナル・ドーナツ・デー」として認定され、多くのドーナツ店が無料でドーナツを提供している。

ニューヨーク発の「ザ・ドーナツ・プロジェクト」は、ウエストビレッジとセントラルパーク・サウスの2店舗を展開。商品が完売すればその時点で閉店するという話題の店だ。
ドーナツの特徴は、ユニークなフレーバーとコンビネーション。オリーブオイルとブラックペッパーが香る「ザ・ブロンクス(THE BRONX)」、アイリッシュ・ウイスキーとエスプレッソを生地に練り込みココアパウダーを振りかけた「トゥラモア・デューナツ(TULLAMORE DEWNUT)」、ベーコンが一枚乗ったメープルシロップ味の「ベーコン・メープル・バー(BACON MAPLE BAR)」など、その組み合わせに度肝を抜かれる。ドーナツにリコッタ・ホイップを詰め、表面に特製のビーツを塗った「ゾーズ・ビーツ・アー・ドープ(THOSE BEETZ ARE DOPE)」は、ニューヨークで開催された2016年の「ドーナツ・フェスト」で、「ファンのお気に入り」賞を獲得している。
奇抜なアイデアと冒険心をドーナツに盛り込んだ「ザ・ドーナツ・プロジェクト」、一度は試してみる価値あり。 (情報提供:宮本加奈子・CUEトラベル)

The Doughnut Project
www.thedoughnutproject.com


★Central Park
■912 7th Ave.
■Tel:646-756-4232
■営業時間※完売時で閉店
○月〜金7:00am〜7:00pm
○土・日8:00am〜7:00pm


★West Village
■10 Morton St.
■Tel:212-691-5000
■営業時間※完売時で閉店
○月〜金8:00am〜6:00pm
○土・日9:00am〜6:00pm


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