NY近郊ゴルフ場ガイド
米国にイタリア移民が爆発的に増加したのが1920年代。ギャング・スターに代表されるイタリアン・ファッションが大量流入した。彼等は同時に、長い歴史を誇る食文化も持ち込み、今もなお、脈々と受け継がれている。 イースト60丁目にある『カナレット』は、北イタリアン・スタイルのレストラン。店名の由来はオーナーの好きな画家ジャン・カルロ・カナレットより命名したという。 店内に入ると、すぐ左手にバーカウンターがあり、奥にはダイニングルームが広がる。壁とテーブルクロスの白が落ち着いた雰囲気を醸し出し、壁にはオーナーお気に入りのカナレットの絵が掛けられている。 トマトを多用する南イタリアンに対し、北イタリアン・スタイルの同店は、逆にトマトをあまり使わないのが特徴。素材の味を生かした調理法で、ファッションで言うなら南部出身のド派手なベルサーチに対し、シンプルで奥の深い北部出身のアルマーニといったところだろう。 まずは食前酒。約30種類程のイタリアンワインが揃っている。前菜にはイタリアンおなじみのプロシュートやビーフカルパッチョなどがメニューに並ぶ。中でも一番のおすすめは、カラマリ・オレガナータ(Calamari Oreganata)。10センチ程度のイカの皮を剥ぎ、胴体部分をブロイラーで焼いたもので、オリーブオイル、ガーリック、レモンのみで味付けされたシンプルな品。イカ独特の食感が味わえ、しつこくなく、日本人好みの逸品だ。 各種パスタもおすすめ。ボンゴレ(Linguine Alle Vongole Cozze)は、新鮮なアサリを、ガーリック、オリーブオイル、ハーブと特製マッスル・ソースで仕上げたもの。パスタもコシがあってソースとの相性も申し分ない。 「今日は一人で何を食べようかな」と迷った時など、カウンターでも気軽に食事が楽しめるレストラン。