2018年6月29日号 Vol.328


[第5回]
「骨盤が鳴る」放置すると腸腰筋症候群に



 バレエダンサーからよく、「踊っている最中に骨盤(ヒップ)が鳴り、違和感がある。治療した方がいいのか」と聞かれます。バレエのポーズ/動きの中で、脚を横に90度以上の角度で大きく上げる「グランバットマン」や、片足の爪先を軸脚の膝に持ってくる「パッセ」など、ある特定のポーズや動きをするときに骨盤が鳴るそうです。原因として、二つのことが考えられます。
 一つは、腰から脚の外側を包む筋肉や靭帯が作用し、骨盤が鳴っていること。大殿筋(だいでんきん=殿部を下外側に斜行する大きい筋肉。お尻を囲む筋肉)と、腸脛靭帯(ちょうけいじんたい=骨盤から膝まで続く太い筋膜)が、大腿骨(だいたいこつ)に引っかかる結果、骨盤が音を立てるのです。一般の人にも良く見られる現象です。
 もう一つは、腰から脚の内側に原因がある場合で、バレエダンサーに多い原因がこちらです。大腿骨の内側につながる腸腰筋(ちょうようきん)が硬くなるために、圧迫された股関節が音を立てるのです。腸腰筋とは、腰から太ももの付け根にかけて、左右対称に付着している筋肉の総称です。バレエは脚の上下運動と、脚の内から外への「ターンアウト」という動きを頻繁に行うため、この腸腰筋を酷使します。疲労がたまって硬直した状態を放置すると、そのうち痛むようになり、さらには腸腰筋に力が入らなくなることがあります。そうなったら「腸腰筋症候群(iliopsoas syndrome)」と診断されます。
 改善するには、腰と腹筋、いわゆる「コア」の強化と、腸腰筋のストレッチ&強化が必須です。具体的には、カイロプラクティックに加え、リハビリによる運動セラピーを行います。同時に、治療中は脚をあまり高く上げないようにするなど、練習中の調整も必要です。そうすれば「骨盤が鳴る」「股関節が痛い」といった症状を、効率的に改善することが可能です。

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