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 よみタイムについて

よみタイムVol.144 2010年10月15日号掲載
 
アーティスト 高橋 秀樹
環境を絵の中に取り込み、吸収・共有
野外アートショー、31日まで
唯一の日本人参加アーティスト


 グランドセントラルからメトロノースで40分ほど行った、ハドソン川沿いの町・ギャリソンで、壮大な野外アートショーが10月31日まで展開されている。セントラルパークの約半分という広さのサンダース農場で、約60人のアーティストがそれぞれ1点ずつ大型作品を展示している。
 「コラボレーティブ・コンセプツ・アット・サンダースファーム」と題されたこのショー、各アーティストの作品のコラボであると同時に、農場の自然や天候、放牧される牛や馬といった、すでにそこにある環境と作品がコラボするという、ユニークなショーだ。
 日本人として唯一、そして、他のアーティストが全員立体作品を出展しているのに、一人だけ平面の絵画作品を出展して注目を集めているのが、ニューヨークを拠点に創作活動をするアーティスト高橋秀樹(31歳)だ。
 「今回のショーは、基本的には彫刻とインスタレーションのショーで、僕自身のスタイルも本来インスタレーションなんですが、あえて絵を応募しました。それがかえってユニークだということで、300人くらいの応募の中から、最終の60人に入ることができました」
 高橋の展示作品は、高さ5メートル、長さ60メートルという大きなもの。ダークなデニム素材にアクリルで、パワフルな白い牛を何頭も描いた迫力の1作だ。
 「絵画を野外で展示することにより、周りの環境や主役の牛などを直接絵画の中に、時間とともに吸収共有し、その中で少しずつ絵画が変形していく様子を、絵画インスタレーションとして展示しました。牛の反応がおもしろいんです。絵の牛に噛み付いたり、体当たりしたりしてますね」
 東京生まれの東京育ち。多摩美大を建築学専攻で卒業後、半年ほど日本の建築事務所で働いたが、アーティストとしての自分を試したいと、ニューヨークに拠点を移したのが06年だ。以来、ホイットニー美術館や市内のギャラリーなどで、アート・ハンドリングの仕事をしながら、自分の時間で創作活動を続けている。
 今後は、「ニューヨーク市内のギャラリーでショーを開きたい」というのが夢だ。今回の作品にデニムを使ったように、ジーンズが大好きで、かなりのコレクターを自負する高橋。今、ジーンズそのものをキャンバスにしたペインティングを、シリーズとして制作中で、近い将来個展を開きたいという。


Collaborative Concepts
at Saunders Farm 2010
126 Bryant Pond Rd.
Putnam Valley, NY
TEL: 845-528-1797
collaborativeconcepts.org
高橋秀樹 www.hidekitakahashi.com