2018年7月13日号 Vol.329


家族のチームワークとこだわり
数々の賞を受賞
「ポーマノック・ビンヤード」

ワイナリー外観
古い納屋を改装したという素朴な佇まい

ブドウ畑
裏手のデッキ

ワイン2種+ノンアル
広い芝生エリア

つまみのチーズとハム
家族で作るこだわりのワイン


ニューヨークのワイン業界で「オスカー賞」として認知されるコンテスト「ニューヨーク・ワイン・クラシック」。非営利団体「ニューヨーク・ワイン&グレープ・ファンデーション(NYWGF)」が主催し、毎年、多くの賞を選出している。2018年度の発表は8月8日だが、最高のワインに送られる「ガバナーズ・カップ」や、「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」、「コンコルド・グレープ・ブランデー」は、8月22日(水)から9月3日(月)まで、シラキュースで開催される「グレイト・ニューヨーク・ステイト・フェアー」で発表される。

ならば昨年の「ガバナーズ・カップ」を求めイザ出発…と思ったが、フィンガー・レイクスのカユンガ湖近く「バトンウッド・グローブ・ワイナリー」だというので断念(ちなみに賞を獲得したのは「2016 リースリング」)。

近くでアワード受賞はないかと調べたところ、ロングアイランドのノースフォーク、アケボーグにある「ポーマノック・ビンヤード」が、「ベスト・ソーヴィニヨン・ブラン」を受賞。2015年には「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」と、 「2014 セミドライ・リースリング」が同部門最高賞を受けている。「ここだ!」と車を走らせた。

「ポーマノック・ビンヤード」は、マンハッタンから車で約2時間。建物は、古い納屋を改装したという素朴な佇まい。屋内には数々のメダルを獲得したワインが飾られ、ニューヨーク・タイムズ紙の記事も。裏手には広い芝生エリアとブドウ畑が見渡せるデッキがあり、芝の上では子どもたちが楽しそうに駆け廻っていた。

1983年の春、マソード夫妻により設立。以来、3人の子どもたちと共にワインを作り続けている。127エイカーの土地で、シャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、シュナン・ブラン、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、プチ・ヴェルドを栽培。高品質を保つため、生産は年間1万2000ケース以内に抑えているそうだ。

テイスティングのコースは「フェスティバル(4種15ドル)」、「ホワイト・ラベル(4種20ドル)」、「グランド・ビンデージ(3種20ドル)」で、グラスやボトルもあり。チーズやハムなどの他、週末の午後2時から5時まで、地元の新鮮なカキも味わえる(5月末から10月まで)。醸造施設を見学できる有料のツアーもあり(要予約)。

「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」は、2015年だけでなく2004年にも受賞。「これはチームの努力だよ」と父、チャールズ・マソード氏。「息子たちは情熱を持って仕事に取り組んでいる、素晴らしいことだよ」と話す。私たちはとても幸せだ、というマソード一家。家族のチームワークとこだわりが、ボトルに詰められた逸品だ。(芳沢レン)

PAUMANOK Vineyards
■1074 Main Road (Route 25)
 Aquebogue, NY
■Tel: 631-722-8800
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