2018年8月10日号 Vol.331


ロングアイランド最古で最大!
条件満たせば持ち込みOK
「ピンダー・ビンヤーズ」

ワイナリー
芝生エリアとライブ演奏会場にもなるパビリオン(右建物)

ワイナリー
持ち込みOKの野外デッキ

ワイン
「ドクター・ダン・コレクション」のメルロー(左)と「2014ミストロジー・メリタージュ」


ワイナリーへ出かけると、「お弁当持ってこんな場所でピクニックしたいな」と思うのだが、基本的に「外部からの食料は持ち込み禁止」。ワイナリーで食べられるものは酒のつまみ程度。飲んベェなら十分楽しめるだろうが、飲めない大人や子どもは食事もできずに楽しさも半減だ。そこで今回は条件付きで持ち込みOKのワイナリー、「ピンダー・ビンヤーズ」を紹介しよう。

マンハッタンから車で約2時間半。ロングアイランドのノースフォーク先端に近いペコニックに位置する「ピンダー・ビンヤーズ」では、屋内テイスティング・ルーム以外の野外デッキ、パビリオン、芝生エリアでの食料持ち込みを許可している。但し、ワインを購入して飲むことが条件で、外部からの飲み物(水やソフトドリンク含む)は持ち込み禁止。ワイン同様、園内で購入しよう。訪問時には、タッパーに入れた食べ物を広げる家族連れも多く、フードトラックも停まっていた。
一族経営のワイナリーとしては、ロングアイランドで最も古く、最も広い敷地面積を誇る。創始者はメディカルドクターの故・ヘロドトス・ダン・ダミアノス氏。ロングアイランドのワイン生産に於けるパイオニアのひとりで、「ドクター・ダン」の名で親しまれていた。30エイカーの土地から始まった同園は、現在500エイカー以上に拡大。17種類のブドウを栽培し、年間7万ケースを販売している。
オリジナル・ワインは23種。赤、白、ロゼに加え、デザートワインやスパークリングワインを生産。ドクター・ダンが亡くなった2014年、彼に敬意を表して作られた「ドクター・ダン・コレクション」は、同年に収穫したブドウをアメリカンオーク樽で24ヵ月熟成させたカベルネ・ソーヴィニヨンと、28ヵ月熟成させたメルロー。200ケースの限定商品だ。
フレンチオーク樽で熟成させるメリタージュワイン「ミトロジー」は、「ロングアイランドで生まれた極上レッドワイン」「世界でもベスト50に入る品」と高評価。中でも「2014ミトロジー・メリタージュ」は、2017年NYワイン&フード・クラシックで銀メダルを獲得している。
フルーティーな「若飲み用」が好みの人には、「2017ピーコック・シャルドネ」や「2017リースリング」が人気。
テイスティングは12ドル(5種類)から。ワイナリー・ツアーは20ドルで5種類のテイスティング込み。
また同園の「ひまわり畑」も話題のひとつ。一面に広がるひまわりを背景に、多くの人々が写真撮影に興じていた。残念ながら見頃は8月上旬で終ってしまうが、他にもライブ音楽、ポップアップ・ショップ、フェスティバルなども開催予定だ。

まだまだ続く行楽シーズン。厚焼き玉子やタコウィンナー、いなり寿司などが詰まった豪華な重箱をワイナリーで広げる…憧れます。(芳沢レン)

Pindar Vineyards
■37645 Main Road (Route 25)
 Peconic, NY
■Tel: 631-734-6200
 info@Pindar.net
www.pindar.net



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