実力派ベーシストとしてニューヨークを拠点に活躍する植田典子が、自己のジャズ・オーケストラを率いて4月6日にイースト・ヴィレッジの「ザ・ストーン」にてライブを開催。
音大卒業後に渡米し名門バークリー音楽院にてジャズの作曲を学んだ植田は、同科卒業後にアメリカの音楽著作権の会社BMI(ブロードキャスト・ミュージック・インク)が主催するチャーリー・パーカー作曲コンテストでオリジナルのビッグバンド曲「キャッスル・イン・ザ・ノース」が最優秀賞を受賞するなどコンポーザーとしても高い評価を受けている。
ビッグバンドとは大きな編成のジャズ・バンドのこと。最もスタンダードなのが、トランペット4人、トロンボーン4人、サックス5人とリズムセクションのピアノ、ベース、ドラムスという形態。今回のライブはそのビッグバンドでの出演だ。
現在はジャズ・ベーシストとして演奏活動を精力的に行っている植田。「バンドブームの賜物でベースを始めたようなものですね。最初はジャズを耳にする機会がほとんどなかったです」とベースを始めた当時を語る。彼女がジャズに出会ったのはロックに夢中だったという高校時代。
「初めて見たピアノトリオの即興演奏の凄さ、ジャズ特有のハーモニーの素晴らしさに感銘を受けたのがきっかけだった」と回想する。その後エレキベースからウッドベースに転向したのはビッグバンドに参加していた音大在学中のこと。レイ・ブラウンやジョージ・ムラーツなどのメロディアスなラインやソロ、ロン・カーターのアグレッシブなアプローチに影響を受けたという。
ザ・ストーンでのライブは全曲植田のオリジナル・アレンジによるビッグバンド曲を演奏する予定。「今回、植田典子ジャズ・オーケストラとしてのライブを成功させ、もっとこのビッグバンドでの活動の場を広げていきたい」とライブに向けての意気込みを語ってくれた。これからも新しいオリジナル・アレンジ曲を増やしていきたいという。
(ケーシー谷口)
日時:4月6日(金)8:00pm
場所:The Stone
(corner of
Avenue C & 2nd street)
カバーチャージ$10
www.thestonenyc.com
|