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よみタイムVol.86 2008年4月4日号掲載
 

3月の「The Real Dance Life」より(photo by KENJI MORI)
ヒップホップダンサー 長濱修也

アポロ劇場出場も決まる
一度は諦めたダンスの道… 


「実はこれ、伊達メガネなんです。キャラ作りにと思って…」と話すNOBUYA

 日本では高校で家庭科の教師をしていたという、異色のヒップホップダンサーがいる。長濱修也(ながはま・のぶや=26歳)。通称NOBUYA。所属カンパニーの「ムーブメント」では、アポロ劇場アマチュアナイトでタイトルを総なめしたTAKAHIRO(上野隆博)と一緒だ。
 3月7日には、ニューヨークで注目の振付師とダンサーが結集したヒップホップショー「ザ・リアルダンス・ライフ」に出演したばかり。4月8日には、ニューヨークとロサンゼルスで年2回開催されるヒップホップショー「カーニバル」に参加する。
 「ザ・リアルダンス・ライフ」に出たダンサーは、厳しいオーディションに合格しなければならなかったが、NOBUYAだけは、最後の最後で追加されたメンバーだ。通っているダンススクールの先生が、このショーのオーガナイザーだったことが幸いした。ショーでは7曲を踊りまくった。500人収容の劇場はほぼ満員だった。
     ◇
 東京都八王子市出身。高校の時初めてヒップホップを始めた。市内にあったダンススクールで習い、あとは続けるうちにネットワークができていった。東京学芸大学に進学すると、ダンスサークルで活躍。しかし、プロになる自信はなかった。
 「ダンスを続けたいという漠然とした気持ちと、ダンスに終止符を打って就職しなければという気持ちが混在して、結局あいまいなまま教員試験を受けました」。
 東京では不合格。が、神奈川県で「拾われました」と笑う。とりあえずダンスの道は諦めた。学校では家庭科を教える羽目になったが、もともとなりたかった職業なので、一生懸命働いた。「料理や裁縫はできたんですよ」と笑う。
 そのうち、趣味にと思ってダンスを再開すると、眠っていたダンサーの血が目覚めた。「まだまだいけるんじゃないかという気持ちが頭をもたげました」。
 ニューヨークに来て2年。市内でのパフォーマンスだけでなく、ラスベガスでテレビやショーに出演し、プエルトリコにもツアーに行く。6月8日には、タイムズスクエアの野外劇場で踊る他、11日にはアポロ劇場アマチュアナイトへの出場も決まっている。