2020年12月18日号 Vol.388

合言葉「まだまだ油断大敵!」
待望のワクチン基礎知識
〜すくすく会の金原先生に聞く〜(3/3)

▼ホリデーから春にかけて、どんなことに注意して過ごすべきでしょうか?
金原:クオモ知事やデブラシオ市長も口を酸っぱくして言っていますが、マスクを着用することと、大勢で集まらないこと、この2つを守ってください。手洗いやソーシャルディスタンスをこれまで通り徹底することは言うまでもありません。

大勢集まってのホリデーディナーは、今年は我慢してほしいです。食べるときはマスクを外しますし、大勢集まってお酒も入れば大声で話し出します。仮に一人でも無症状感染者がいたら、大変なことになります。

原則は、一緒に住んでいる家族以外とはできるだけ会わないようにすることです。ただ、全く誰とも会わないわけにいかないですよね。子供たちは遊びたいでしょうし。そういう時は、寒い時期なので大変ですが、暖かくして公園に行き、マスクを着用して遊びましょう。室内だと空気が籠るので、感染しやすくなります。



▼室内で、空気清浄機や加湿器は使うべきですか?
金原:CDCによると、HEPAフィルターはウイルスなどを除去しますが、家庭内での使用は特に推奨されていません。家庭での感染予防には、空気の循環が大切なので、窓を開けるなどして空気を循環させてください。

空気清浄機の使用は、病院の待合室や人の集まる所で使用することが勧められています。しかし、フィルターで空気中のウイルスを除去できても、感染を防げるわけではありません。話している相手の唾が、直接口や鼻の粘膜に飛んで感染するので、ソーシャルディスタンシングやマスク着用は必須です。

冬に家庭で使うなら、加湿器の方がおすすめです。ウイルスは、空気が乾燥するとはびこり、感染しやすくなるというデータが出ています。加湿器を使用するときは、水を入れ替える度にタンクを洗い、フィルター付きのものなら定期的にフィルターを交換するなど、清潔にして使ってください。

▼まだフルーショットを受けていない人に一言。
金原 コロナウイルスのワクチン接種の前後14日間は、他のワクチンを打たない方がいいと言われています。コロナのワクチン接種がそのために遅れないように、フルーショットは早めに受けておいた方がいいです。フルーショットがコロナウイルスへの感染を予防するわけではないですが、風邪やフルーが流行る季節に、一つでもリスクを軽減しておくことは大事。フルーショットは不活化ワクチンなので、接種によりフルーウイルスに感染・発症することはありません。ですが、接種を受けに行ったクリニックにフルーにかかった人がいると、待合室で感染することがあります。マスク着用でかなり防げるはずなので、主治医と相談の上、フルーショットを受けると良いでしょう。


金原聡子医師(内科・小児科)
コミュニティー・ヘルスケア・ネットワーク
南ブロンクスクリニック・メディカルディレクター
www.chnnyc.org
●ニューヨークすくすく会
www.sukusukukai.org/news

COVID-19情報(NY市)
COVID-19情報(CDC)
日本に関する渡航について(CDC)

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