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 よみタイムについて

よみタイムVol.160 2011年6月17日号掲載
 
写真家 松井みさきさん
「New Yorkers with a Dream」
希望のない瞬間はない

Minako, sculptor

Nickola, drawing artist

ニューヨーク市在住の写真家・松井みさきが、6月11日から25日まで、チェルシーのギャラリー「CALUMET」で開催されている3人展に参加している。
 松井の展示作品のテーマは「ニューヨーカーズ・ウィズ・ア・ドリーム」。画家や彫刻家、グラフィックデザイナー、音楽家、役者など、さまざまな分野のアーティスト20人の、制作、練習中の様子を撮影した。
 「20人の中には、すでに成功しているアーティスト、これから羽ばたくために頑張っているアーティスト、日本人、外国人、男性、女性と、いろいろいます。共通点は、みんな夢に向かって頑張っているということです」と松井。
 作品の制作作業、演技をするための練習と、目に見えない努力があって、成功がある。
「孤独のプロセスには、必ず希望がある」と松井は言う。「絶対に希望のない瞬間はない」__これが、松井の作品の根底に流れるメッセージだ。
 「アーティスト・ポートレートとして発表することで、被写体であるアーティストと、写真を見る人に、元気のエネルギーを感じてもらえたらうれしい」と言う。今は20点だが、今後100人を目指して、アーティストのポートレートシリーズに取り組んでいく。

 神戸出身で、大学での専攻は経済。卒業後は広告代理店に就職し、東京・大阪でマーケティングプランナーとして「OLしてました」と言う。そのころから写真に興味があり、趣味でワークショップなどに参加していた。
 ニューヨークに来たのは2008年。広告代理店を辞めて、「写真を本格的にやろう」と決めたとき、日本では難しいのではと思った。美大を出たわけでもなく、有名な写真家の下で働いた経験もない松井にとって、「バックグラウンドよりも、行動力で可能性を切り開くことができそうなニューヨーク」は魅力だった。
 ただ、「写真学校をいろいろ調べると、学費が高くて、とても払えないと思いました」。自力で切り開くしかないと腹を決めると、道が開けるもの。
 「やっぱりニューヨークはすごい。無給ですが、ICP(International Center of Photography)のティーチング・アシスタントができることになったんです」
 インターンとして、受付業務などのほか、写真とは直接関係のない業務もあるが、実際に先生が教えるクラスで助手を務めることもあり、「とても勉強になるし、何よりも写真の世界でのネットワークが広がりました」と松井は話す。
 5月は丸1か月、カリフォルニア州でのアーティスト・イン・レジデンス(アーティスト・サポート・プログラム)に参加してきた。

 今回の展示では、ポートレート20点に加え、3点ほど日本の風景写真も展示する。東日本大震災後、「再び平穏な日本を」という願いを込めている。
 松井と共に3人展に参加する写真家は、アンドリュー・ダーロウとフィリップ・アンガート。この二人も親日家で、日本の写真を撮っていることから、ギャラリー側の提案で、今回の展示写真を一部オークションにかけ、売り上げを日本の被災地に義援金として寄付することになった。ニューヨーク日系ライオンズクラブを通して被災地に送られる。
(きん)

松井みさき写真展「New Yorkers with a Dream」
6月11日(土)〜25日(土)
オープニングレセプション:16日(木)6〜9pm
会場:CALUMET(カメラ店階上)
22 W. 22nd St.(bet. 5th & 6th Ave.)
TEL: 212-989-8500
Misakimatsui.com